久しぶりに英語圏の企業向けに自分の履歴書(Resume/CV*注)を書く機会がありました。

なんでもそうなのですが、履歴書にもトレンドがあり、どんどん変化しています。今回わかった新たな常識+履歴書を書くお手伝いをしてきた経験+鬼コーチの教えをもとに、ポイントをまとめました。

少し長いですので、お急ぎの方は目次を表示して、見たい項目をクリックしてください。

*注:グローバルな一般企業では、Resume(れざめ)もCV(しーびー)も同じ意味で使われており、どちらも履歴書を指しているようです。

 

応募する仕事に関連性のあるキーワードを使って書く

キーワードが入っていないと、応募先のシステムにふるい落とされるかもしれません。

履歴書が人間(採用するひと)の目に触れるところにたどり着くためには、キーワードを入れる=検索に引っかかることを意識したらよいのではないかな、とわたしは思います。

 

キーワードの探し方

Googleの検索ウィンドウに、こんなふうに入力してみます。(これはひとつの例なので、お好みの検索方法を試してみてください)

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応募する職, ”job description”, 2016
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検索結果を読みすすめると、くり返し出てくるキーワードがあるはずです。それが履歴書に使うべきキーワードです。(わたしが検索したときは、キーワードを集めて教えてくれる記事もありました)

履歴書で、自分の仕事を人にわかるように表現するのに役立つ作業です。

わたしの場合は、好きなキーワードがたくさん出てきたので応募してみることにしました。反対に、興味のないキーワードばかり出てきたら、その仕事はやめたほうがよい、ということなのかもしれません。

 

「テイラーメイド」の履歴書を書く

同じ履歴書を違う場所に送るのではなく、応募先ごとに履歴書の内容を調整してフィットするように。(日経新聞の「私の履歴書」みたいにならないように気をつけています…)

自分の歴史を書くのではなく、仕事と自分のマッチしている部分に焦点をあてるのが重要だと思います。

 

1ページにする

なにか特別な理由がないかぎり1ページにする。

 

ヘッダ、フッタ、図表、画像は入れない

昔はヘッダやフッタに連絡先を入れていませんでしたか?わたしは入れていました。

デジタルデータのヘッダや表に入れた情報は、壊れがち。ヘッダに入っていた連絡先がなくなっていたら、経歴がマッチしていても連絡をもらえない、という悲しいことになります。

送った先のシステムで、図表に入れたキーワードが検索に引っかからなければ、履歴書ごとはじかれてしまうかもしれません。なるべくシンプルなデータにしておくのが得策です。

 

経歴には今世紀(2000年~)のことを書く

2000年以降と考えておけばよし。

 

20世紀中(~1999年)に取得した資格・学歴には

日付を書かない。

 

メールアドレスはGmailアドレスにする

いまどきの履歴書にはGmailアドレスを使う。

 

メールアドレスは何にするか

基本は名前。または、名前+肩書、名前+拠点(国や地域を明確にするため)など、目的に合わせて決める。

 

履歴書に入れる項目

連絡先、経歴、学歴のほかに、言語、スキル。

 

項目の順番

より重要なものは上、そうでないものは下。

 

Objectiveは入れない

昔はわたしも入れていた記憶があります。今は入れません。

(たしかに。応募した仕事を得るのが目的なことは書かなくてもわかるし、あくまで自分の目的で、相手の目的ではないですものね)

 

電話番号の前に Tel: は入れない

(見ればわかるからだそうです。それもそうですね)

 

メールアドレスの前に Email: は入れない

(これも見ればわかるから)

 

住所は入れない

 

生年月日は入れない

 

いまどきのフォントを使う

いまどき:Arial、Calibri、Tahoma
いまどきでないので使わない:Times New Roman(!)、serif

 

ピリオドのあとはスペースひとつ

昔はふたつ入れていた記憶があります。

 

SNSアカウントはどうするか

応募する職にマッチしていれば入れる。関係なければ入れない。

 

経歴(Experience)はどう書くか

現在の仕事内容は、動詞の現在形で始める。
過去の仕事内容は、動詞の過去形で始める。

 

経歴は新しい順に書く

2017年から始めて、2000年ごろまで。

 

年齢、趣味、顔写真は入れないくてよい

応募する仕事の内容に関係があれば入れる。なければ入れない。

 

英語の運用能力を証明するものは?

英語の運用能力を証明するもの添付して欲しい、とリクエストされたら、どうするか。応募要項に「これ」と指定されていなければ、ちょっとしたエッセイを書いてしまうのが良いかもしれません。

 

Be you.

あなたはあなたでいてくれないと、つまりませんので!

 

本日のスペシャル

1日1新:東京外国語大学言語モジュール 日本語発音 実践編(自分の発話を録音したら衝撃的にひどいので実践)
1日1冊:木田和廣「できる逆引きGoogleアナリティクス」、Jack Halberstam「Female Masculinity」少しずつ

行く先々ですてきな鬼コーチに出会う運命です。20代のとき、バンクーバーのユースホステルのドミトリーで履歴書を作っていました。

のぞきこんでいた同室の人が(←ぜんぜん知らない人)
「ちがう違う、ちがーーーーう!ちょっとペンよこしなさい」

わたし 「…??(だ、だれ?)」

その場でガシガシと添削してくれた鬼コーチが言うには:
「自分は人事採用のエキスパートである、なぜ間違っているのかをこれから説明する」

「まずは1ページにする!(べりっ)ホチキスってイヤだな」

「採用担当者が見たくなる書き方を教えよう、あーしろこーしろ、彼らが何を考えてるのか考えろ!」

「じゃ見ててあげるから自分の言葉にしてみなさい」

書き直した履歴書を印刷し、ここで働きたい!と目星をつけておいたお店に行って、ドアの下に滑り込ませたら、その日のうちに電話→面接、で採用されました。

コーチは旅の途中だったので二度と会うことはありませんでした。名前も顔も覚えてないけど、履歴書の考え方だけはずっと覚えていますよ。この記事をコーチに捧げます。

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