朝型で夜が苦手なわたしも、やるときはやります。森タワーの最上階のパーティーに行ってきました。
空気がきれいで(←フロア全体禁煙)、お酒はあるけど酔っぱらいな雰囲気ではなく、夜景とドラァグクイーンの方々はキラキラで、お店の方もお客もにこやか。
なんのパーティーかというと、森美術館のリサーチプログラム「クロニクル京都1990s:ダイアモンズ・アー・フォーエバー、アートスケープ、そして私は誰かと踊る」という展示の、関連イベントです。1月20日までやっています。
森美術館の展示ページから説明を引用しますね。
1990年代の京都、特に左京区では、アート、アクティビズム、クラブカルチャーなどが共存し、多様な表現活動が自由に行なわれていました。
ダムタイプなど京都市立芸術大学出身者のまわりに、現代美術、ドラァグクィーン・パーティー「ダイアモンズ・アー・フォーエバー」、HIV/エイズの啓発を行うAPP(エイズ・ポスター・プロジェクト)、セクシュアリティを問い直す活動、様々な活動の拠点としてのアートスケープなど、多くのコミュニティがゆるやかに形成されていました。
「そして私は誰かと踊る/And I Dance with Somebody」は「AIDS」の頭文字を使ったキャッチフレーズで、「第10回国際エイズ会議」のためにAPPによって考案されたものです。
「クロニクル京都1990s」の展示は、メインの「カタストロフと美術のちから展」の脇、独立したお部屋にあります。
(場所は案内の方に訊くのがおすすめです。メインの展示が広大なのでぐるぐる迷ってしまいました)
美術史の研究者と美術館のキュレーターがコラボで企画制作した展示だそうです。
アーカイブ資料の提供者であるブブ・ド・ラ・マドレーヌさんはこんなふうにおっしゃっていました。
“(インターネットが普及する前に)死んでしまった人は、今はインターネットにまったく情報がない。残さなければ。こうして展示になれば、これからインターネットに情報があがって残っていく”
興味深かったのは、日本のドラァグシーンは(海外と違って)女性のドラァグクイーンが多いこと。
ブブさんいわく、日本は女性の地位が低く、女性に対する統治も強いという背景があるから、ドラァグに惹かれるのでは。わたしもそう思う。
亡くなった古橋さんという方が、友人知人に向けてHIV陽性であることエイズが発症していることを知らせる長い手紙を、壁にくっついてじーっと読みました。
わたしが大学生だったとき、月曜の授業で必ず「週末は葬式に行った」と言う先生がいました。知ってる人が毎週死ぬのってひどすぎる。
ブブ・ド・ラ・マドレーヌさんのステージ↓
1月20日(日)までやっています。夜10時まで開館
会期:~2019年1月20日(日)
開館時間:10:00~22:00(最終入館21:30)
場所:森タワー53階 森美術館
料金:一般1,800円
森タワーの3階でチケットを購入すると(一般1,800円)、森美術館と展望台の両方に入れます。共通チケットはなく、美術館のチケットか展望台のチケットの片方を購入すると、両方に入れるシステム。
チケットを持っていれば、美術館と展望台のフロアを散策できます。美術館からいったん出てカフェで休憩したり、展望台を散策してから美術館に戻ったり。自由にうろうろ。
「クロニクル京都1990s」の展示室は写真撮影は禁止、メインの展示「カタストロフと美術のちから」は撮影可能なセクションあり。
週末ぜひ。(←個人的には金曜の夜がおすすめ)
本日のスペシャル
森タワーから見る夜景が好きです。超高層ビルの上では足が若干フニャフニャするわたしも、不思議とここは安心できるのです。馴染みのある風景だからなのかもしれません。
美術館のあとは友人とタクシーに乗って、自分ルーツの場所を案内しました。かつて住んでいた家、通っていた学校、図書館、公園やスーパーをぐるっと周り、広尾の駅から地下鉄に乗りました。楽しかった!
ふだん話さないことを話して、忘れていたことをあれこれ思い出しました。(←すいすい忘れるタイプ)
こんなことをしたのは十数年前、もうひとりの親友とほぼ同じルートを歩いて以来です。人間としてのわたしに関心を持ってくれる友に感謝しています。
最近の1日1新:上の写真はレストランラウンジ「The Moon」・下の写真はカフェ「The Sun」で撮影。六本木の一蘭(こういう食べ方です)とスターバックスコーヒー。
1日1冊:遠藤まめた「オレは絶対にワタシじゃない トランスジェンダー逆襲の記」、中里見博ほか「右派はなぜ家族に介入したがるのか : 憲法24条と9条」、堀正岳「ライフハック大全」
ぼーっとしました。六本木って不便だからでしょうか、週末でも人が少ないです。