年の近い妹とは何十年のつきあいです。だから遠くに離れて住んではいても、昔からの共通の知人がけっこういる。

ふだんは自分たちの話ばかりなので出てはこないんだけれども、たまーにそういう知人が会話に登場することが。十何年か前のこと。

妹   「あゆーこ、また返り討ちにしたんだって?」
わたし 「かえりうち??なにそれ」
妹   「だからほら、送り込まれてきた刺客を返り討ち」

妹もわたしも、むかし時代小説が好きで池波正太郎や藤沢周平を読みまくっていた時期があり、返り討ちも刺客もナチュラルなボキャブラリーではあるのですが、話がまだ見えない。

この少し前わたしは、ある共通の知人(昔からの知り合い)に呼ばれて会食に行きました。ご馳走をいただいて、そこに居る方々とお話して、ちょうどよいタイミングでおいとまして帰宅。ふつうです。

妹   「こないだ〇〇さん(共通の知人)と話したんだけど!すごーく残念そうだった。『あゆう子さん、まだ英語が話せるのね・・』だって」
わたし (??)

妹   「あゆうこが英語わすれてると思ってせっかくガイジンの刺客を送り込んだのに、返り討ちにするからじゃん。わはは」
わたし 「え。そうなの?どおも知らない人が英語で話しかけてくると思ったわよ」

あなた様は、こういう経験ありますか?(同じような話は耳にしますし、YouTubeに行ったらビデオもありますよね。見ないほうが心によいですが)

わたしは職場でプライベートで(気づいているだけでも)何度かは、あります。

誰かが英語を話せるかどうかを試したい。どのていど話せるか知りたい。さらにできればみんなの前でぎゃふんと言わせ、はずかしめたい。

はぁぁ。なんでこんなことを考えてしまうのでしょうか人類?なんでこんなことしちゃうのでしょうか人類?

人間関係にはさまざまな個人的背景や相性があります。なので上の答えはひとつではありません。でもそれとは別に、根底にあるのが英語学習と英語教育にまつわるビリーフ。

誰かが英語を話せるかどうかを試したい。試さねばならぬ。(←いつも試されていましたよね、学校で)

どのていど話せるか知りたい。知らねばならぬ。(←自分より上?下?自分の子どもより上?下?)

さらにできればみんなの前でぎゃふんと言わせ、はずかしめたい。斬らねばならぬ。討たねばならぬ。(←英語の授業こんな感じでしたか?)

すべてご自分がされてきたことなのでは。

言語学習のコツ」という記事の「7.英語学習のマインドセット」という項目にくわしく書いてあるので興味ある方はどうぞ。長いけどおもしろいです。

すごーく残念そうに『あゆう子さん、まだ英語が話せるのね・・』と話す人の無念?を前に、妹は(爽快じゃ!ぐはは)と思ったから、あえてこの話をイジメの対象であるわたしに伝えてくれたのかもしれません。

でも同時に(そんな場所へはもう行くな)(そんなやつらとはもう会うな)ってことだと思うのです。おねえちゃまもつくづくそう思うわ~。

 

killing the assassin

 

↓写真↑は鎌倉の鶴岡ミュージアム「ひと混みがダメな人の鎌倉:鶴岡ミュージアム@八幡宮

 

killing the assassin (2)

 

本日のスペシャル

そういえばわたし、むかし妹に手紙を送るとき、ぜんぶ池波正太郎の文調で書いたりして楽しかった思い出が。

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