早起きして座禅

四方を開け放した仏堂は薄暗く、まだ少しひんやりしていました。

蝉の声、鳥の声、緑をさやがせる風の音、わたしの頭のうしろのほうがしずまって「ジジジ」と消えていく音。

こういうの好き。大好き。もうずっとここに座っていたいかも。

 

前半がおわると数分間の休憩、そして座禅が再開。

 

 

super zazen

 

 

しばらくして携帯電話が鳴りました。

ポコポコスッピョンパコンピョン♪

ポコポコスッピョンパコンピョン♪♪

ポコポコスッピョンパコンピョン♪♪♪

ポコポコスッピョンパコンピョン♪♪♪♪

ポコポコスッピョンパコンピョン♪♪♪♪♪

 

いまや全神経を集中してアラーム音に聞き入っていました。

このトーンは日本語に翻訳するとポコポコスッピョンパコンピョンかなぁ…。

そうか。この電話の持ち主の方は、月曜から金曜まではちょうどいまごろ(6時半ごろ)に起きてるのね。今日は特別早起きだったのか・・おつかれさま。

すっかりフル回転&フル共感モードになった頭から、あれこれ考えが漏れ出してきたころ。

 

あっ!もしかしてこれが坐禅の意味なのかも!

坐禅中に電話が鳴っていても、意識から流せるような瞬間を持つことこそが、坐禅のあるべき姿なのかしらね!

ぜんぜん流せてないけどね!うふふ

 

何だかうれしくなってしまい、数分間ゆったりと携帯電話と鳥と蝉のオーケストラ?に浸っていたら…

 

「誰だあー、とめろーっ!」

 

慌てて荷物置き場の方角に走った参加者の方がいました。

あーびっくりした動揺した怖かった!

怒鳴ったのは座禅の監督役を務める僧侶でした。

 

「マナーを守れない人わぁ、携帯電話を使う資格わぁ、ありまっっすぇーん」

 

映画やドラマに出てくるちんぴら役の人と同じ話し方、歩き方、威嚇しています。

ぞっとしました。

 

わたしはこの僧侶に猛烈に怒っていました。

携帯電話が鳴ったのは、あなた個人やあなたの勤め先が軽んじられているわけではなくて、単にアラームが設定されていたからでしょ。

あなたの行為は皆の前で電話の持ち主を辱め、その場に居る人々を動揺させる、加虐的な行為です。

プチ権力者、よくもわたしのステキ坐禅体験をだいなしにしてくれたわね。

ゆるさなくてよ。

 

はっ。

 

禅寺の坐禅会では、心静か気持ち安らかな時間を過ごせるはず。僧侶は平常心で仕事してるはず。

そんなのはわたしの勝手な期待、ただの幻。幻滅したからといってちんぴら風お坊さんを裁かなくてもいいのです。

 

おのれの感情垂れ流しなプロフェッショナル僧侶がいたっておかしくありません。

何か事情があって日々ストレスが溜まってるのかもしれない。もともとひがみっぽい性格なのかもしれない。ふだんもこういう話し方なのかもしれないし。

どんな事情にせよ、座禅の途中でも静かにここを去る選択肢がわたしには、ある。彼に言いたいことがあれば言う選択肢もわたしには、ある。

 

ふー。

これが座禅の意味なのかも。

 

 

本日のスペシャル

1日1新: 市場で初めての生産者の方の野菜

 

この日は座禅会から帰ったあと、午後から親友が遊びに来てくれました。

わたし 「ということで初心者なのにいきなり高度な座禅だったのよ。効いた~。座禅効果を高めるための演技だったのかしら」

Sちゃん 「高度だね~高度すぎるね。お坊さんがわざわざ演技してくれた?はずないかハハハ」

わたし 「そこまではしてくれないと思う」

Sちゃんからお坊さんへの言葉(真顔で、そこにはいない僧侶に向かって)「あのさ。ただ電源を切り忘れただけなんだよ。それ以上の意図はないから。気にしなくていい」

いつも愛のあるSちゃんです。Sちゃんと一緒に仕事をしている同僚の方々は幸運だな、と思う。

 

PS

寒いのが苦手なわたしにとって、お寺での座禅シーズンは夏!来年は「お寺の早朝座禅に行くツアー」をオーガナイズすることに決めました。おたのしみに。それまでは暖かい家で座ります。