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修道院に併設の宿泊所が好きです。それはなぜか。
静かである。デザインが簡素だ。
シスターはお祈りしたり仕事したりやることたくさんあるので、泊まる人が何をしようと我関せず。親切だけどクールである。
シスターはいろいろ満たされている(人が多い、というのがわたしの印象)ので、泊まる人に期待しない。感情労働を求めない。
修道院は聖なる領域であるから、泊まる人びとの背筋が少し伸びている。
他の人の背筋が伸びていると、わたしは逆にリラックスできるのです。(同じ理由で、肩のこらないお店よりも、肩のこるお店のほうがゆるむ)
質素な朝ごはんがお腹に合う。
この記事では、イタリアの修道院にある宿泊所について書きます。宿泊所とひとくちにいっても、立派なホテルから、こじんまりしたB&B、簡素なホステルまでたくさん。
最後にわたしが泊まったのは15年ちょっと前。予約サイトの写真を見ると、どこも室内の施設がきれいにアップデートされている印象です。
iPhoneとEvernote以前は旅の写真も記録もないわたし。記憶と、マメに記録している周囲の人びとが頼りです。
さいわい修道院は中世からこちら、めったに引っ越ししません。予約サイトの地図を見ながらがんばって、いくつか思い出してみました。
新しい情報といっしょにご紹介します。
ローマ Villino Noel
「Bed and Blessings: Italy」というガイドブックで見つけました。いまどうなってるのかGoogleさんに見せてもらおう・・。(下線のリンクでストリートビューに飛びます)
わたしは宿は、観光スポットに近いけれど、ちょっとはずれたローカルな場所が好みです。
通りの向かいのマーケットはショッピングセンターになっているけれど、食材市場の写真が楽しい。変わってない。
ところで旅のスタイルって人それぞれですよね。わたしの話を聞いて泊まってみた幼馴染(←すぐやる派)には、合わなかったそうです。
「自室でずっと過ごしたい私には部屋がせまくて殺風景できつかった」(わたしはどちらかとういうとリビングルームなど共有スペースで過ごし、部屋では寝る派)
「でもシスターテレサがすごくかわいい。あゆう子さんのサンダルはいてた。洗濯物を干すときに使ってるんだって」
アッシジ Casa Di Accoglienza Maria Immacolata
アッシジの前に訪れた街のシスターに教えてもらいました。美しい眺めにうっとりした記憶があります。
朝食のとき、わたしが食べ終わったお皿をキッチンに持って行くのを見て、食べたまま食堂を出ようとした人たちがダッシュで戻ってきました。慌てぶりが微笑ましかったです。マリア様って偉大。(ほんとはお皿は下げなくてもよかったのです)
コルトーナ Villa Santa Margherita
とても簡素な宿泊所でしたが、現在は豪華になっています。アッシジの街で会ったシスターが教えてくれました。
といってもアッシジで泊まった修道院のシスターではなくて、アッシジのドゥオモで会った、北京から観光にいらしてたシスターです。白人のなかに有色人種の人がぽつんといると、もれなく磁石みたいにつつーって引き合う。(人によりけりですが、そのシスターとわたしはそういうタイプの人だったのですね)ふたことみこと話すだけなんだけど。そういう一瞬に教えてもらった情報です。
シエナ Casa per ferie Beata Colomba
ここはシエナに向かう前の街で泊まった宿のシスター情報。
シエナのほかにも淡々と小さな街に行って、丘と広場と教会、丘と広場と教会・・(リピート)
フィレンツェ Villetta Salesiano dell Immacolata
静かで便利なご近所です。ギルランダイオ通りという素敵すぎる住所で、アルノ川の少し手前。
10年くらい間をあけて、2度おとずれました。初めて行ったときに、受付のシスターがくわえタバコで、「うわ~シスターもタバコを吸うんだ!」と思ったのです。(そりゃそうですよね、いろんな人がいるんだしシスターだって)
次に行ったときも同じシスターが迎えてくれて、タバコもいっしょで、なんだかうれしかった。
ベネチア Casa Vacanza Madonna dell’Orto Patronato
夜おそくたどり着いたホステルで、ドミトリーのドアを開けたら・・部屋の両側にずらっと並んだベッドに白人の男の人が20人くらい。思い思いにくつろいでいます。
無理。
そっとドアを閉め、町はずれの修道院まで歩きました。
シスターの指示にしたがい三段ベッドの最上階?によじのぼり、暗闇のなかで着替えて寝て。
起きたら目の前に天使とお花が飛んでいました。フレスコ画の天井に朝の光がさんさん。
たぶん死ぬまで忘れない。
本日のスペシャル
ブログでご紹介したお風呂の髪の毛キャッチャーをイタリア旅行に持っていったらよかった、と読者の方にお便りをいただきました。以来イタリアのことが頭にくっついてしまい!Yさん、ありがとうございます。(^・^)
ガイドブック「Bed and Blessings: Italy」はずっと前に処分しましたが、記録のためにさきほどAmazonで購入。867円でした。画像はAmazonの商品ページのスクリーンショットです。
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1日1冊:熊谷晋一郎「リハビリの夜」続き。