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鎌倉読書会
ずいぶん前からやりたかったことがあります。「家からなるべく近い場所で読書会」です。
どういうスタイルにするかはこれから考えるとして、さっそくやってみました。楽しいではありませんか。
第二回鎌倉読書会の参加者は、鎌倉でご両親とギャラリーを経営するIさんとわたしの2名でした。
Iさんとは鎌倉のスターバックスコーヒーのイベントでお会いしたのです。(←高校生がテイスティングパーティーを企画して実行する、夏休みプログラムの一環)
今回は各自が選んだ本を持参し、2種類のフォーマットのうち好きなほうを使ってプチプレゼンし、関連テーマについてあれこれ話す、という趣向です。フォーマットはわたしが用意しました。
Iさんが紹介してくださった本は、立川談志著「立川談志自伝 狂気ありて」、わたしは西野正巳著「イスラム世界の人生相談」という本について話しました。
立川談志自伝
立川談志という名前は長く続く落語の芸名で、わたしたちに馴染みのある七代目立川談志が勝手に襲名したそうです。(←六代目の人に「襲名したいのですが・・」と相談したりしない)元の師匠でのところをクビ?になり、立川談志を襲名したその日は、不思議なことに六代目がどこか別の場所で亡くなった日。
Iさんをふくめ、談志ファンがもっとも楽しみにしていたのは「まくら」。歌舞伎でいう「口上」、落語の前のフリートークです。
聴く人が「えっ」とひいてしまうような変なことを言うのだそうです。Iさんが「タブー」という言葉を何度か使っていらしたのが印象的でした。(具体的には本をご確認ください)
なるほど共感のカリブレーションがずれているか、そもそもスイッチじたい無いのかも、と感じます。この辺からアスペルガーや政治の話に脱線しました。(脱線がいいですよね)
そんな落語家の生涯を、戦後から最近亡くなるまでの話を本人が綴った本。
Iさんにすすめられて本を手に取り、まず気づいたのは装丁の美しさ。表紙の裏には直筆原稿が、黒地に銀で印刷されています。
原稿用紙のマージンにはメモ書きがみっしり。筆跡には(落書きなんかもそうですが)人となりが感じられますね。時代の雰囲気が伝わる写真を集めた部分も楽しい。
Iさんに「本の皮( 本のカバーのこと)は、もとから無いのですか?それとも取りはずしているのですか?」と訊いたら、もとは付いていたのを取って持ってきてくださったのだそうです。
おお、気が合いますね。わたしも書店で本を物色するとき最初にすることのひとつは「皮」を取った装丁のチェックです。ここで購入を決めることもある。
わたしの良い友人にも皮を取って読む人がいます。こういう読書ぐせ?を共有できるのも読書会の面白さかもしれません。
イスラム世界の人生相談
夏に横浜の読書会に参加したとき、ある参加者の方が紹介してくださった本が、これ。すぐに読みました。書店で平積みになってるはずもなく、AmazonやGoogleのアルゴリズムだって、きっと提案してくれません。こういう情報を得られるのは人力の読書会ならでは。うれしいです。
この本は、イスラム圏のメディア(新聞・雑誌やウェブサイトなど)に掲載された人生相談コラムから「よりぬき」し、テーマごとにまとめ、日本語に翻訳したもの。
日本への布教活動、家族と子供、夫婦関係 、性別適合手術、整形手術、ワインビネガー(「いまだに決着がつかないワインから作ったお酢の使用」)など、さまざまテーマの相談が紹介されています。
たとえば『日本人への布教がうまくいかない理由と解決策』 という相談。
イスラム教を日本人に布教しようとしているが、日本の人はほんとにお酒が好きだし、うまくいく自信がありません、どうすればいいでしょうか。
回答者は、いきなりお酒をやめてイスラムに改宗しろと言ったって無理なので、そこは目をつぶって、ほかの部分から少しずつアプローチしていきましょう、と非常に柔軟なのです。
この相談を読んだIさんが、「この部分、すごい、そのとおりですね」と引用してくれたのが、ここです。
“第二に、日本人も人間です。宗教や来世の問題に関心を持たない人間はいませんから、日本人もこうした問題に関心があるはずです。
「自分はどこから来てどこへ行くのか?自分はなぜ存在しているのか?(以下略)」すべての人間は、こうした問いを自問しているはずです。”
時間切れになってしまったので、第二回鎌倉読書会の続き&第一回鎌倉読書会&11月の開催予定についてはのちほど記事でお伝えします。
日曜日、朝8時から9時15分ごろまでJR鎌倉駅すぐのカフェで行っています。費用はカフェの飲食代です。
本日のスペシャル
1日1新: 100円ショップのパターン調査(100円ショップすごい)、No More RadioのDeAnne Smith’s Questionable At Best
夏のはじめにブログの先生がオンラインセミナーに招待してくださったのです。「過渡期をどう過ごすべきか」というわたしの問いに、ある参加者の方が「これまでやりたかったけれどできなかったことをやってみてはどうですか?」とアドバイスをくださって、読書会はそのひとつ!(お二方に感謝します)