しばらくニュースレターをお休みしたり、ブログの更新頻度が低いけど。あゆう子さん、

何かあったの?

はい、あったのです。

 

読者の皆さまご存じのとおり、わたしはベテランの慢性膵炎もちです。わたしの場合は自己免疫性で遺伝。そして膵炎もちの方ならご存じのとおり、慢性膵炎は、治りません。

今年の4月9日のこと。動揺した様子の医師に、病気が治っていることを伝えられました。慢性膵炎を示唆する結果がひとつもない。なくなってる。治らないはずの慢性膵炎が治った原因は、わからないそうです。(こういう現象は自然治癒と呼ばれています)

ま、いいです。もう治ったのだし。

どういう経緯で今回てってい的に検査をすることになったのか?という話については後ほど別の記事に書きますね。

 

人が病を得るのは、その人が悪い人間だからでも、何か悪いことをしたからでもありません。病気が治らないのは、正しいことをしていないからではないし、心の持ちようがなってないからでも、ない。

わたしはマインド・ボディ系の本が苦手です。著者の意図がどうであれ、病気を治す方法はたくさんあるのにそれをやらない患者が悪い、とか、病気が治らないのは患者の行い(食事、波動、治療選択、心がけ、生き方)が間違っているせい、という方角に話がどんどこ進みがちだから。そんなわけで、これまでそういう本には近づかないようにしてきました。

病気は患者自身が招いたもの。治らないのは自分のせい。食事がなってないから。運動のやり方が違うから。マインドセットがなってない。正しく健康を「引き寄せ」てないから。キモイです。

 

人は患者にいろいろなアドバイスをします。(←たのんでない)

「これやってみた?」「ネット検索で見落としがあるんじゃない?」「ココナッツオイルはどう?」

そもそも患者のほとんどは、思いつく限り、お金に余裕のある限り、あらゆることを試してきているのです。

自然治癒を知った朝、クリニックを出て歩いていたとき、いい意味で感覚が麻痺していたわたし。空っぽの頭を風がすわ~っと通ってます。それからすこし好奇心が湧いてきた。。。そのうち頭の中は(なんで治ったの?なんで?なんで?なんで?)でいっぱいに。

 

しかたないので自然寛解に関する本を3冊、買いました。著者はそれぞれ、1万件以上の症例を何年もかけて研究した研究者です。彼らは皆、自然寛解した人たちに「共通するパターン」を探していました。

その結果、このハーバード大学の医師によると、4つの柱があると言う。

1 免疫力
(ふむふむ。どこかで聞いたような気がする)

2 食事・栄養
(これもどこかで聞いた)

3 ストレス反応への対処
(たしかにね)

4 アイデンティティ

。。

。。。。

。。。。。。(これ、真剣に研究し始めたほうがいいかも)

ブログ読者の皆さまはご存じのとおり、わたしはアイデンティティのことばかり話してます。ブログでも、ニュースレターでも、コーチングのセッションでも、他のどこでも。

それと同時に、わたしが治ったのは全くの運、ただの幸運だったとも思っています。わたしが尊敬する心理学者 マーシャ・リネハン博士の言うように、二つの相反する考えが同時に真実であることは可能なのです。

 

友人 Mさん 「すこしは本格的な食事もできるかな?」

友人 Nさん 「それって何でも食べていいってこと?」

わたしはすんごくうれしくなりました。彼らはわたしのことを気にかけてくれている。そして、わたしが美味しいものを食べられるかどうかが彼らにとっては一大事なのです。ふふふ。うれしい。

わたし「ううん。たとえばわたしが事故で右手を失ったとして。そしたら長い長い間、治療と手術と理学療法とそれ以外にもいろいろあるでしょ。そしてある日、ドクターが『もう大丈夫。大丈夫ですよ』って言ってくれたとして、わたしの右手がまた生えてくるわけではなくて。外からは見えないけど失われた内蔵の機能も同じだと思うの」

Mさん 「なるほど」

Nさん 「なるほど」

 

わたしが間違ってました。

上の会話から数週間ほどしたら、想像上のわたしの右手が生えてきたのです。小さなコブは柔らかく皮膚は薄いけれど、生えてきた。自分の身体の変化に、おののく。静かなる感謝と歓喜と同時に、恐怖を味わっています。

右手が最終的にどんな形になるのか、どこで成長が止まるのか、見当もつきません。とりあえずは自分にやさしく、楽しむことにしよう。

 

この記事を慢性疾患もちの方々に捧げます。

 

2024-06-12 08.53.07

 

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