ある日曜日の夕方、ふと思いついて「いまなら空いてそう」と、閉館1時間前を切った横浜美術館に入館してみました。
あんのじょう力の抜けた良い雰囲気。
週末の雑踏が去ったあと、建物や展示品もほっとしている?そんな印象を受けます。
美術館は、展示品を見るのも、居場所としても大好きです。
ひと混みが苦手なわたしの美術鑑賞スタイルはこんな感じ。
- ぜんぶ見ようとしない
- こころ惹かれるもの・好きなものだけみていい
- 長居してよし。すぐ出てもよし
横浜美術館を出たらすっかり日が暮れていました。
週末、美術館でのんびり・ひんやりするのはいかがでしょうか。
artscape[アートスケープ]のサイトに今月のオススメ展覧会がざくざく紹介されています。
http://artscape.jp/exhibition/pickup/
あなたはどれに、こころ惹かれますか?
わたしは世田谷美術館の「アルバレス・ブラボ写真展 メキシコ、静かなる光と時」と、
森アーツセンターギャラリーの「日伊国交樹立150年記念 世界遺産 ポンペイの壁画展」に行きたいなあと思っています。
さて、横浜美術館の話に戻ります。
この日の展覧会は「村上隆のスーパーフラットコレクション(~2016年4月3日)」でした。
村上隆はアニメやサブカルをモチーフにした現代美術作家。
2008年に「My Lonesome Cowboy」というフィギュアが、米国サザビーズのオークションで1,500万ドル≑16億円で落札されたことでも有名です。ルイ・ヴィトンのハンドバッグにも村上隆の絵がついていましたね。
この展覧会では、村上隆の作品は見られません。
見られるのは、村上隆が個人的に蒐集している膨大な「マイコレクション」のうちほんの一部。だけど約1,100点!
それを従来のカテゴリ分けにこだわらず、「スーパーフラット」に直感的にあるいは無機質に並べた展示です。
本はおもしろいけど村上隆と「気が合う~」などと思う日が来るなんて想像したこともありませんでしたが、わたしの大好きな作家や流派、心惹かれる作品をたくさん発見しました。面白いです。
撮影自由&ブログにも掲載可(ただし他の人のプライバシーを尊重すること)という、横浜美術館のポリシーのおかげで、たのしく写真を撮ってきました。
ではわたしもスーパーフラットに・・。
漢時代の灰陶の俑 (俑[ヨウ]は古代中国で死者と一緒に埋葬したもの)
江戸薩摩
魯山人
デルフト
宮沢賢治
デルフト
田中一村
白磁
本日のスペシャル
1日1新: さばで健康水煮缶、愛媛のおいしい鰹節
この日、奈良美智など人気の現代アートの展示室には人がけっこういたのです。わたしと同じタイミングで李朝の白磁だの江戸時代の薩摩だのに大興奮していた人はもうひとりいて、無言で場所を譲り合いながらお行儀よく写真を撮ったのが楽しい思い出です。←22歳くらいの白人男子・・しぶい