電話はガッツが要る
電話をあまり使わなくなりました(ビデオチャットふくむ)。長話をすることはありますが、話に集中するというよりも、同じ場所を共有する手段として利用するほうが多いです。通話中のまま、物理的に離れた相手とそれぞれの場所で別のことをやりながら話したり、一緒に仕事をする-つまり、同じ部屋で別のことをしながら話したり、同じオフィスで黙って作業をし、必要であればミーティングをする、といったイメージです。
ときどき電話がかかってくると「お!このひとガッツある」と思います。そういう相手はたいてい親戚知人やお客さまです。(親しい友人は別ですし、セールスの電話はほとんどかかってきません。)
今の時代、世代を問わずメールのほうが気が楽だと思うひとが大多数で、あえて邪魔だと思われるリスクを冒して電話をかけてくれるのです。
わたし自身はお店への問い合わせや知人・親戚に用事があるときなどは、メールを使う選択肢があっても、あえて電話を使うように努力しています。(営業の電話はしません。)
それでもやっぱりメールがラク!
電話をかけるときの前提
当然のことなのですが、守るようにしている三箇条です。これをしないとガッツどころかスットコドッコイになってしまうので気をつけています。
0.相手の都合を考える
1.相手の都合を訊く
2.まずは自分の目的を最初に伝える
3.相手に感謝する
電話をかける・電話で話すことのメリット
1.メールを書いたりチャットをするのとは違う、脳の部分を使っているのではないかと感じます。その証拠に、鍛えていないとすごく疲れます!
2.遠くにいる知らない人と(レンタカーの話をしているだけなのに)気が合ったり心が通い合う瞬間があって面白いです。(これはメールやSNSでもそうですが。)
3.電話をもらうとうれしい気持ちになります。電話をもらうことが珍しくなっているので相手も喜んでいるのがわかって、これもうれしい。
4.久しぶりの友人に電話をしたときの「え!電話なの?」と少々うろたえたようなリアクションが新鮮です。「そうよ、電話よ!おどろいた?」
5.ライブである。鍛えると自分も相手もエンタテイナーになれる。
6.電話することが前提になると、かえって相手と自分の仕事・生活環境に配慮するようになりました。好ましくない電話から自分を守る方法も工夫するようになりました。
7.電話できちんと意思伝達できることはそれ自体がスキルで、希少価値が高まっています。インターネット普及率は高まる一方なので、『メールのほうが気が楽』な人口は増え、電話をあえて選ぶ傾向は減ると思われるからです。
8.実践を積むとどんどん上達し、練習をさぼれば腕がなまるところがいいです。例えば、言葉を発する合いの手がずれていても、同じ相手と何度か話すうちにシームレスになるところはスポーツやダンスのようです。
9.電話以外の手段では入手できない情報が得られます。レストランの予約やお店に電話するのは『電話インタビュー』と同じで、お店の雰囲気やサービスだけでなく、スタッフ同士の人間関係などもわかることが多いです。なのでわたしは大切な予約の場合、ウェブで予約をしても必ず電話でお店の人と話すようにしています。
友人の旅行の手配を手伝うとき、スペインの田舎のバス停前のスーパーの閉店時間なんて、インターネットには載っていません。山女の幼なじみのためにアルプスの山小屋に電話で山の天気を訊いたこともあります。ツイッターならわかるかもしれませんね・・。でも当事者の『今ここ』にシンプルにつながるのも電話の良さではないかと思うのです。
ふだんメールでやりとりしていたお客さまのメールが論理を欠いていたことがあります。業務には関係がなかったので電話はしませんでしたが、あとから重篤な病気だったことがわかりました。無事でよかったけれど、電話をすればよかったな、と今でも思っています。
本日のスペシャル
1日1新: 駅ビルの中の初めてのお店 良い週末を!