さらっと見る目次
今夜これから忘年会がありますか?
わたしは遺伝性の慢性膵炎と診断されてからずいぶん経ちます。宴会に参加することを考えると、今でも少々緊張してしまいます。
出てきたお料理に安全に食べられるものがなくて、しかたなくヘンなものを食べてあとで苦しんだり、
食べると苦しむことがわかっているから、食べないでいたら低血糖でフラフラになったり、
目の前のお料理のなかで、最もお腹が痛くならなそうなものは何か、を考えるのにつかれてしまったり、
しつこい食べろ攻撃に辟易したり、酔っぱらいのイヤミに心が傷ついたり、そういう経験をしてきたからです。
ところが最近は大丈夫なんです。計画があるからです。ふふふ。
この記事では、わたしの宴会参加計画?をご紹介いたしますね。
人の身体は生モノですし、事情も病状も、人それぞれ。いいかも、できるかも、とお思いになったことをお試しください。
いまから今夜の忘年会スタートまでに、すぐやること4つ
1.コンビニでおむすびを2つか3つ買って、食べる
何個? 1つ余分に買っておく。いま1つ食べるなら2つ、いま2つ食べるなら3つ、買う。
どれ? 脂質2g以下の、好きなもの。脂質はおにぎりのパッケージに小さい文字で印刷されています。
海苔は残す なるべくお腹に労働させないように。
なんでおにぎり? 決めておくと脳の省エネ+安全+時短。
2.残りの1個のおむすびは、カバンに入れる
あとでお腹がすいたときに食べる用。←おにぎり休憩。
3.薬ものんでおく
4.そもそもなぜその集まりに行くのか?目的を考える
例えば:お互いの一年の労をねぎらう、同僚/上司/お客さまと仲良くなる、ふだん会えない仲間の顔を見る、組織の一員としての努め。目的は何ですか?食べ物でもお酒でもありませんよね?
飲食しないと会費がもったいないですか?お腹が痛くて週末がなくなるとか、入院するほうがもったいない、とわたしは思います。
あと、飲食店が提供する内容って、飲食物だけではなくて、屋根とかトイレとか冷暖房とか椅子だのテーブルだのといった、居るための環境だったり、お店の方が環境を整えていてくれること、飲み物を持ってきてくれたり他にもいろいろしてくれることが大部分。それってぜんぶお金がかかります。(こういうふうに考えると、すごく贅沢な気持ちに)
宴会が始まったらすること4つ
1.飲み物を確保する
わたしは基本はお水(水は温めてもらうのが好き)。麦茶、十六茶などカフェインレスのお茶があれば。アップルジュースがあればもらいます。(オレンジやグレープフルーツなど柑橘は、最近のわたしのお腹にしんどい)
2.「お腹の病気なんで、食べないんですよ。皆さんと交流するのがメイン料理」とニコニコする
腹ごしらえができていると、ほんとにニコニコできます。「◯◯さんと話せるのがメイン料理」「□□さんと会えたのがメイン料理」でもいいですよ。そのとおりだから。
3.宴会の途中で抜けて栄養補給する
宴会の途中でお腹が空いたな、と思ったら、わたしは途中で抜けます。
お店の外で、さきほど買っておいたおむすびをゆうゆうと食べる、おにぎり休憩です。たいてい誰も気にしませんし、気づかれることも少ない。
4.休憩中、明日は何をしようか考える
何をしますか?なにをするのが好きですか?
あなたの健康と命よりも重要な飲み会なんて、ありません。
忘年会を楽しみにしている方も、そうでない方も、安全第一でいってらしてください。どうかお腹をたいせつに。
飲み会対策リンク
飲み会については、他の記事にもいろいろ書いています。よろしければどうぞ。
- 慢性膵炎の人が膵臓をいたわって食事会を楽しむルール
- 膵臓が弱っている人が会食で自分の身体を守るためのヒント
- 慢性膵炎の人も年末年始を楽しく安全に過ごすヒント13 (←ぐうぜん去年の12月7日の記事でした!)
本日のスペシャル
1日1新:きたほなみ(小麦粉の品種)
1日1冊:大平信孝「先延ばしは1冊のノートでなくなる」、Min Jin Lee「Pachinko」、荻上チキ「いじめを生む教室」、Gretchen Rubin「The Four Tendencies」少しずつ
駅でポスターに向かってしゃべりかけるわたし 「問題はお残しじゃなくて過剰生産。そのほうが儲かるからです。みんなの胃袋をゴミ箱代わりにしない!」
こういうのってほんと、言いやすい人に言うのですね。