移動中の駅構内の書店に、借金玉さん(と勝手に呼んでいる)の新刊をみかけたので、すぐ購入。

(一作目の「発達障害の僕が『食える人』に変わったすごい仕事術」も良書で、記録をみたら、2019年2月6日に読んでいた)

電車に乗ったらすぐに本を開き、いいな~気が合うな~と思いながらゴリゴリ読み進めます。

汚部屋には住んだことないし、ゴミ箱は家全体に一か所しかないし、夜はぐうぐう寝て朝は自然に目覚めるわたし。でも、

ADHDとうつと双極性障害もちの著者の本が、響くのです。ということは、

ブログを読んでくださってる皆様にも合うのでは?

この記事では、そのような切り口で「発達障害サバイバルガイド:『あたりまえ』がやれない僕らがどうにか生きていくコツ47」をご紹介します。

ご自分に1冊といわず、気の合うお友達やご家族の分も購入し、送ってあげてください。素敵なプレゼントになると思います。

 

good book (1)

(なんでカバー?かというと、表紙がちょっとつかれるデザインだったので・・)

 

設備投資が重要だ

この章では、著者の人生を好転させた(家電などの)設備投資について書かれています。が、

23ページ「紹介している『モノ』はあくまでも例であり、本質ではありません。究極的には、あなたの中にある『自分が頑張ればいい、設備投資はしなくていい』という感覚を見つけ出し、可能な限り拭い去ってもらうことが最大の目的です。」

(太字はわたしがつけました)

我慢したり自分を罰してみると、なんかいいことありそうな気になりますが(神様か何かと取引している感じ)、それはまったく違う。そんな勝手な取引はないですし、人生を絶対によくしません。快適で、幸せでいいのです。

 

あだ名

著者は営業マンとして勤務しながら、「借金玉」という名前で本を書いています。名前の由来は、事業が破綻して2,000万円の借金が残ったから。

事業の出資者が銀行融資の肩代わりをしてくれて、その人のことは「債権玉」さん、というあだなで呼んでいるそうです。センスある!

著者は、この他にもさまざまなモノやコトに独自の名前をつけて呼んでおり、わたしもふだんからそういうタイプなので喜んでしまいました。本を読んで、お気に入りの「名前」を見つけてみてください。

 

自分じゃなくて環境・やり方・道具を、変える

発達障害サバイバルの大原則「お金編」の主張は、お金に困ったらひたすら「生活立て直し」に注力しよう、というもの。

72ページ「お金を使いすぎてしまう人は、たいてい家を中心とした『生活の基盤』ができていません。生活に満足できないと、誰でもストレスがたまります。結果、外に出て消費・浪費をしてしまうのです。」

↓この部分はぜひ読んでみてください。

80ページ「借金はちょこちょこ借りるな」

著者が何を大切に生きているかがわかる数ページです。

 

ルーチン

習慣について書かれた章の冒頭には、このように。

105ページ「毎日着る服から食べる食事、限られた時間で何をするか、そういったことを逐一決めていく必要があります。決定の連続は間違いなくあなたを消耗させているのです。」

この本は発達障害傾向をもつ人を対象に書かれており、『体力ひかえめ』なひと向けに書かれた本ではありません。が、

体力ひかえめな人々にも役立つアイディアが詰まっています。精神的に消耗させることは、体力も消耗させるからです。

ルーチンを中心に構築したベストプラクティスが、体力ひかえめな人の生活を支えてくれます。

 

Wikipedia

151ページ「僕も最近、〆切があと1時間でやってくるのにWikipediaの『ギャル』の項目を読み込んでしまい『こんなの読んでる場合じゃないしもう読みたくない、助けてくれ!」と泣き叫んでいたことがありました(内容は素晴らしいので、みなさんも暇なときに読みましょう。ギャルの壮大な文化史を知ることができます)。」

いやはや。わたしも同じような経験があります。

 

文化人類学者だ

服に関する章では、このように。

187ページ「会社とは、同質的な人々が集まって協働している集団、すなわち部族です。部族には、その部族にしかわからない掟があり、それに沿った『部族のユニフォーム』があります。」

191ページ「文化人類学者のつもりで『観察』を楽しむ」

文化人類学者になったふりをするのは、道具もお金も要らないわたしの楽しみのひとつ。

ヘンな人と居合わせたときは、文化人類学者になったつもりで観察すると、ちょっと気がラクになるかもしれません。

 

「食事」編 「休息」編

時間切れになってしまいそうなので、この2つの章に関しては、別の記事で書きます。

 

楽しいことは見つかると思っている

万が一、ほかの部分を読んで(・・響かぬ・・)とお思いになった方にも、ぜひ読んでもらいたい!のが「娯楽」について書かれた部分。趣味については、こんなふうに書かれています。

266ページ「『お金がなくても楽しく暮らす』というのは、ひとつの教養的到達点であると僕は考えています。もちろん、到達点は遥か彼方ですが、それでも少しずつお金のかからない娯楽、『エントリーコストの高い』娯楽を手に入れていきましょう。それはお金と違ってあなたのもとを去りません。誰にも差し押さえられません。事業をコカして一度何もかも失った僕がいうとちょっと説得力が出ると思いますが、それは間違いなく最高の資産なのです。」

(太字はわたしがつけました。)

エントリーコストの高い娯楽、というのは、長い時間をかけて習熟する趣味のようなもの。

反対に、エントリーコストの低い娯楽の例として、著者は、パチンコや(飲酒などによる)酩酊を挙げています。お金さえ出せば即座に手に入る娯楽です。

 

一発逆転マインドを捨てた

279ページ「・・『再起』に最も重要なものとは何か。それは『一発逆転マインド』を可能な限り排除することです。」

一発逆転、なんかかっこよさそうです。一発で人生に勝てそうな気が、プライドが保てそうな気がしてきますよね。

世の中って一発逆転が賛美されているので、自分で気をつけないとついついそちらに流されがち。小さくやるのがいいです。

 

自分を孤立させないために

295ページ「ひとつの経済的階層に付き合いを絞らない」

297ページ「階層にとらわれない人付き合いというのは、かなり難しい技能です。普段から意識的に心がけなければ、人は社会的階層にとらわれてしまう。」

こういうことってあんまりハック本に書かれているのを読んだことがありません。タブーなのかな。

周囲の10人(とか5人とか)の年収の平均が自分の年収になるからつきあう人を選びましょう、などとビジネス本に書いてあると、(はあ?なにすっとこどっこいなこと言ってんの?有害!)と思うわたしです。

「おわりに」の数ページもすばらしいので、忘れずにお読みください。

 

good book (2)

 

本日のスペシャル

最近の1日1新:Get Dance 低血糖を防止・緩和するための試みとして、「あゆうこ考案!食べたら踊る」キャンペーン実施中の我が家。何を踊るか迷って、このチャンネルで落ち着いています。

1日1冊:Laura Vanderkam「The New Corner Office」

 

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