さらっと見る目次
- (ニヤニヤしながら)「膵炎?炭水化物の食べすぎじゃないんですかあ〜?」
- 「今の時代、摂食障害は恥ずかしいことじゃないから」
- 「おいしいものを見れば食べたくなるし、食べれば治るよ?」
- 「食べて使わないと筋肉が衰えて、さらに食べられなくなるよ?」
- 「自分のことがコントロールできなくなっちゃったのね♪」
- 「This is America! You can eat anything! It’s okay.(アメリカは自由の国。好きに食べていいんだよ!)」
- 「膵炎?お酒の問題があるんですね(怒)」
- 「ツレがうつになりまして、あゆう子も見たら?」
- 「何が食べられるの?」「何なら食べられるの?」「どんなものなら食べられるの?」「何が食べられるかはっきり言わなかったらわからないっ!」
- 「お酒を飲めないなんて、つまんない人生だね」
- 慢性膵炎の記事をまとめて見たい方へ
- 本日のスペシャル
去年書いた下書きを今朝発見しました。
「年末ですので!毎回のけぞる、すっとこどっこい発言と、それに関するコメントを書きます。
この記事を、クリスマス会や忘年会で「ふーやれ…」なことがあった皆さまに捧げます。あなたはひとりではありません。
年末年始の食べフェスはまだまだ続きますが、どうかお腹をたいせつに。」
(ニヤニヤしながら)「膵炎?炭水化物の食べすぎじゃないんですかあ〜?」
ある未熟な医師のひとことです。主治医のSドクターとスケジュールが合わず、医師を指定しないで予約し、初めて会った方でした。
炭水化物の食べすぎで膵炎。
インターネット大学医学部早退のわたしでも、それっていったい…と思ってしまいますが、彼はとっさに(ヤバイわからない、まずは攻撃しとこう)と反応していたのかもしれません。(←人が何を考えてるかは、わかりません)
ゲンナリしたわたしですが、目的は処方箋をもらうことなので
「はあ、専門医によると遺伝子だそうです。炭水化物はエネルギー源として助かっています。
ところで!今日こちらにうかがった目的は、処方箋をいただくことです。Sドクターと同じ処方で!前回とまったく同じで!お願いします」
医師は膨大な知識を要求される仕事です。患者はナマモノのイキモノで、知らないことが無尽蔵にあって当然です。なのに、すべてを知ってることを期待されてしまう。プレッシャーは大きいだろうな、と思います。
ごぞんじのとおり慢性膵炎ってマイナーな病気で、未熟な医師や、専門外の医師は、よく知らない人が多いです。
わたしが通っている地元のクリニックの院長は、「正直いって僕は膵臓のことはよくわからないんです。だから必ず専門家に会ってください。そのうえでうちでサポートできることを全力でします」
わからないことをわからないって言えるって、すごいことですよね。
患者は医師よりも弱い立場にいます。
患者は、痛み(をはじめとする身体的な症状)や不安で弱っている。専門的な勉強をした人でないかぎり、背景知識も医師とは圧倒的な差がある。
情報もそうです。医師は患者の、人として最もプライベートな個人情報を閲覧する権限を持っているんです。それも一方的に。(患者の側は、医師について何も知らないことがほとんど)
そういうそもそも不均衡な力関係を(願わくばお互いに)認識しつつ、協働したいとわたしは思うのです。
わたしが大好きなドクターSいわく、「悟りとは、あなたとわたしの差を取ること」
そんなわけで、わたしはなるべくそういうふうに考えているドクターと(だけ)時間を過ごすようにしています。(じっさいには難しいですが、なるべく極力)
自慢ですが、わたしのドクターはどの方もすばらしいです!(ドクター自慢を始めると長くなるので割愛)
「今の時代、摂食障害は恥ずかしいことじゃないから」
会食でお料理を食べないでいたら、知らない方に、このように励まされたことがあります。そもそも恥ずかしいって思っていなかったら、恥ずかしいことじゃないから、とは言えません。
こんな人が寄ってくると思ったら、摂食障害持ちのひとはうっとおしいだろうな…。
「はあ、わたし遺伝性の慢性膵炎で、祖母の姉妹と叔母も膵炎しまして」と答えると、急速に興味が失われ会話が終わります。
「おいしいものを見れば食べたくなるし、食べれば治るよ?」
たべればなおる???
「食べて使わないと筋肉が衰えて、さらに食べられなくなるよ?」
きんにく????
「自分のことがコントロールできなくなっちゃったのね♪」
(ドラマ好きなのね。。問診票を読みましょう。。)
10年ちょっと前、病状が重く痩せていたとき、健康診断でヒヤリングをおこなってくださったナースのひとことです。摂食障害でないことがわかり、急速に興味が失われ問診終了。
「This is America! You can eat anything! It’s okay.(アメリカは自由の国。好きに食べていいんだよ!)」
すっとこどっこい発言に国境はなし。
バージニア州の会合のおやつバーで、初めて会った方が「あなたすごくやせてるわね?アメリカに来たからには、もう食べてもいいのよ。日本では女性はガマンしているんでしょ?」
たしかに日本では女性国会議員の割合13.7%だし、有職女性は睡眠時間が短いし、いろいろひどい。しかしスイーツは食べているのよ。
「膵炎?お酒の問題があるんですね(怒)」
↑いきなり表情がこわばった医療従事者の方。慢性膵炎の原因は、おおくがアルコール摂取によるものといわれています。この方はわたしがアルコール依存を抱えていると思ったのですね。
わたしたち人間は、アルコール依存の人に対する態度が悪すぎます。
遺伝子が原因だろうがアルコールが原因だろうが同じ病気。ふつうに接しましょう。(しかも、原因が何かなんて100%確実にはわからないし)
「ツレがうつになりまして、あゆう子も見たら?」
うつ病ってだけでもつらくて大変なのに、こんな人たちが寄ってきて、うつ病もちの人たちはきっと、うっとおしいだろうな…。
「何が食べられるの?」「何なら食べられるの?」「どんなものなら食べられるの?」「何が食べられるかはっきり言わなかったらわからないっ!」
寿司ソバ懐石って答えたけどな・・フレンチやインド料理のお店も喜んでお供するって言ってるけどな・・寿司ってはっきり言ってるけどな・・食べないって言ってるけどな。
このように詰め寄ってくる方は、あなたに圧力をかけて自分の思いどおりにしたい途中です。あなたから自分の欲しい答が返ってくるまで言っているかもしれません。
あなたがつかれてまで相手にする必要は、ありません。あなたの命と健康のほうが大切です。
「お酒を飲めないなんて、つまんない人生だね」
そうかもね。でもいいのよ。さようなら~。
慢性膵炎の記事をまとめて見たい方へ
こちらのページをどうぞ。
本日のスペシャル
わたしは何か考えついたり、感情が動いたとき、さっさとメモしたい性質。iPhone の FastEver というアプリを何年も愛用しています(現バージョンはFastEver2)。超シンプル速。「アイコンさわる→タイムスタンプ押す→メモ→Save、次ーーっ!」
ブログ記事の下書き風も Evernote で書いています。
1日1新:初めてのカフェ
1日1冊:Marc Lewis「The Biology of Desire: Why Addiction Is Not a Disease」、熊谷晋一郎「リハビリの夜」 続き。