平家が壇ノ浦の戦いで負けた 1185年から、鎌倉幕府が滅亡した 1333年まで、鎌倉は日本の首都でした。そんなわけで、土木工事があると昔のものが何かしら出てきます。
中世都市へと発展した鎌倉には、武士をはじめ商人や職人など多くの人々が生活していました。市内で行われる遺跡の発掘調査では、住居の跡や当時使っていた道具などが出土し、昔の人々が生活していた痕跡が数多く見つかっています。
しかし、数百年前の人々の生活を知ることができる貴重な遺跡も、現代に生きる私たちが生活していくための土木工事などで失われてしまう場合があります。このように、やむを得ず失われる遺跡を可能な限り記録に残し、
展示されているのが鎌倉駅から歩いて10分ほどの小さな博物館『鎌倉歴史文化交流館』です。(引用元は、鎌倉歴史文化交流館のウェブページ)
2021年9月24日(金)まで休館中ですが、9月25日(土)から展示『頼朝以前:頼朝はなぜ鎌倉を選んだか』が始まりますよ。
この施設、名前は少々ださいのですが建築もしつらいもセンスもすばらしいのです。個人のアートコレクターの別荘だった建物をそのまま使っているそう。わたしは大好きで展示のたびに訪れています。
- ここにないもの:混雑、BGM、グッズショップ(カタログは購入できます。ミニサイズでちょうどよく素敵)、飲食
- ここにあるもの:中世の美しいもの、静けさ、妄想をうながす解説文、遠くに海が見える庭、緑、きれいなトイレ
この記事では、2019年と2020年に出土したてホヤホヤの発掘品を展示した『発掘調査速報展』を訪れたわたしが、
きれいな形だな・・デザイン美しいな・・700年くらい前の人たちはこんなうつわで食べていたんだな・・すてきだな・・
この風合いが好きだな・・あれ欲しいな・・これ欲しいな・・とか言ってるからデパートで買いものできないんだな、わたし。
と思いながら撮影した写真をご紹介します。(撮影については展示ごとにルールが異なるので、毎回スタッフの方の許可を得て行っています)
展示品の写真がメインですので、建物と庭の写真が見たい方は、『ひと混みがダメな人の鎌倉:中世の暮らし in モダニスト建築』という記事をご覧ください。
では漆器からいきます。水槽の、水につかった状態で展示されています。
解説によると、700年くらい土に埋まっていたものは、出して空気にふれたり乾燥したりで色が変わったり壊れてしまうので、薬品でコーティング加工します。それまでは水につけておくそうです。
水のなかで黒も朱色も鮮やか。
現代とはひと味もふた味も違う、中世の意匠をおたのしみください。
中も外も、もようがみっしりさらさら。わたしこれがいいな~。
これもいいな~。迷う~(←誰も訊いてない)
上からみるとこんな感じです。
亀と鶴。これいい。
あっさりしたのもあった。
コーティングされて水の外、空気中に展示されている漆器。
手前の梅の小皿にしたい。
このお椀と手前のお皿もいいですね。
でもやはりわたしは高台のないタイプのほうが好みかも(←誰も訊いてない)
漆器だけでなく、木製の小物も水槽内に展示されています。これは扇の骨。
手前は櫛。奥の∞の形の木片は用途不明。
それにしても毎年いろんなものが出てくるものですね。
中国大陸や日本各地から渡ってきたうつわも多く見つかります。
青磁の小さな皿『入れ子』。紅を入れたりするらしいです。何百年たっても釉薬つやつや。
かわらけ。土でできた(基本的には)使い捨ての食器。
セラミックおろし。何をおろしていたのかな~♫
硯や水滴やスタンプなどの文房具も。手前の底が平らなボウルがすてきだった。
こんなことしてるとしあわせ~
ハート型って昔からあったのですね。
なるほど。心臓をかたどったものではなく、イノシシの目。
かわいい!
青磁つづく。この模様がいいな~
青磁の椀だそうです。
あ。こんなところに仲間が。
わたしは散骨派だから出土しないですけどね・・ふふふ。
こんな記事にときめいてしまった方には、鎌倉歴史文化交流館おすすめ!です。
本日のスペシャル
ちょっと色が必要な気がするので秋の初めのお花をすこし。
ありんこひとり発見↑
最近の1日1新:新しいエプロン(古いのが発掘品風になってきたため新規作成)、トップバリュの冷凍「4種のベリーミックス」(ジャム用に。ジャム香りよし!)
1日1冊:荻山チキ「いじめを生む教室」、ジェイソン・ルオマ&スティーブ・ヘイズ「ACTをまなぶ」続き。