中学の英語の授業は、幼馴染の言葉によると「恐怖政治」でした。恐怖の素は、小テストと暗唱です。
小テストでは毎回の授業のはじめ、何も書いていない小さなわら半紙を1枚配られて、まず日付と曜日と名前を英語で書きます。一年生でも、月曜日なら(Monday)楽勝ですし、5月中は(May)安泰でした。
しかし水曜日(Wednesday)なとどいうスペルは1週間たてば忘れてしまいますし、11月の最初の英語の授業の日なんて、いきなり(November)で恐慌状態です。
前の日にスペルを練習しとけばよいだけなのでは?と今これを書きながら初めて自分に突っ込みをいれていますが、そのときは予習なんて思いつかなかった。勉強の習慣のある子達はきっとそうしていたのかもしれません。
つぎに、「1番。あの人はわたしの太陽だ」などと先生が日本語の文を読み上げ、わたし達はそれを英語にしながら用紙に書いていきます。といっても、考えている時間はありません。
先生が次の日本語文を読み上げるまでに、なんでもいいから英語に見えるものを紙に書くのです。
たしか1番から10番まで10問の、10点満点でした。10点満点ではありますが、月や曜日のスペルを間違えれば容赦なく点が引かれます。英訳が全滅で、そのうえ11月の水曜日だったりすると、「ー2点」でとほほ。しかたない。
恐怖その2は、あてられたら教科書の本文を暗唱するというものです。さっさとしゃべるのがきまりで、正しく発音できないところは言えるようになるまで、みんなの前で直されます。
ひーーっ。
不思議なことに自分があたったときの記憶はないのです。自分が恥ずかしいのは恐怖を通り越してかえって平気、他の子を見ているほうが緊張したのかもしれませんね。
N先生は日本のひとで、インド育ちでした。
灘中学・高校の英語教諭で、木村達哉という有名な先生がいます。この方が書いた「ユメ勉」という本を読んでみたら、あら…木村先生、わたし達のN先生と気が合う!
英語で出力する、クイックレスポンス、とにかく暗唱、発音重視。
わたし達の母校は(とても感じの良い学校ですよ!)学力レベルでいえば中の下くらいの私立校です。なのに灘みたいなことをさせられていたのだから分不相応、そりゃあ恐怖なのもわかります。
恐怖政治、おおいにいいじゃありませんか!N先生。
今日は時間切れになってしまったので、続きは明日書きますね。
東洋経済ONLINEの記事をどうぞ。
「白熱教室:灘高の英語授業はこうなっている 日本の英語教育を変えるキーパーソン 木村達哉」
→ http://toyokeizai.net/articles/-/14412
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