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「おかずから食べなさい」というアドバイスをみたり聞いたりすると、(はああ~?)と思うわたし。
おかずから、っていうけど、
日本のごはんを食べて育ったふつうの人が
日本でふつうに出てくる食事において、
おかずだけ食べられるわけないのです。(そりゃ一度や二度はがんばれるでしょうけども)
おかずだけなんて、しょっぱすぎて無理です。
で、そのあとご飯だけ食べる?味しないじゃん。
「おかずから食べる」が続かないのは、あなたの意思が弱いからではなくて、
そもそもおかずだけ食べられる味付けになってないからです。
定食屋さんのランチを想像してみてください。あるいは実際に食べてみるのでも。
おかずだけを食べたら味付け濃くて、ムリなはず。
(しょっぱすぎるおかずをムリヤリ食べ終えてから、白いご飯を食べはじめ、味がないからさらに塩やふりかけをプラス・・塩分すごいなダブルだな)
そんなのしかたありません。日本らへんは、
口中調味(こうちゅうちょうみ)の文化だからです。
口中調味とは、おかずとご飯を同時に口の中に入れてもぐもぐすることで調味する味わい方。
通常の食事において、おかずだけ、ご飯だけ、別々に食べるような味付けは、なされていないのです。
あなたのせいではありません。
味付けのせいです。
それと、もうひとつ大切なことが。
おかずから食べなさいというアドバイスは、口中調味をスッパリやめなさい、ということです。(そこまで考えてないと思うけど)
ええっ。ご飯とおかず、いっしょに食べたいですよね?
では、どうすれば?
『おかずから食べましょう』という、想像力ひかえめなアドバイスが求めている内容は、おおむね:
あなたは健康のためにそうしたほうがいいから(←糖尿病とか低血糖症の血糖値スパイクとか食べ順ダイエットとか、人それぞれの事情で)
- まずは肉や魚や野菜などの『たんぱく質』『せんい質』を先に、
- そのあとでパンやご飯などの『炭水化物』を食べてくださいね
順番にね!ということ。1. と2. が可能で、口中調味もやめなくていい方法をひとつ、ご紹介します。
特別な道具も材料も要りません。
3種類の味付けを意識する
どれかひとつを選ぶとか、どれかを捨てるとかではなく、3つともおいしく食べます。
- ご飯のおかずになる味付け
のみではなく、
- ご飯のおかずになる味付け
- ご飯のおかずにならない味付け
- ご飯の代わりになる味付け
の 3つを意識する。ひとつずつ説明していきますね。
1.ご飯のおかずになる味付け(塩分%高い)
ご飯といっしょに食べておいしく感じる、しっかり味付けの『ご飯がすすむ』味。3つの味付けのなかでは最も塩分%が高い。
白いご飯と合わせてちょうどよくなる塩分なので、おかずだけで食べるとしょっぱ過ぎます。
(脂も同様で、ギラッとしたものも、そのままで食べるよりご飯といっしょがおいしいもの多いですよね)
すべてのおかずをこの味付けにしないのが、コツですよ!
2.ご飯のおかずにならない味付け(塩分%中くらい)
塩味が薄いので、ご飯といっしょに食べてもおいしくない味付け。単体で食べてちょうどよい塩かげんの薄味。
ご飯なしで、おかずだけでモリモリ食べられるおかずです。
ご自分にとって(ご飯なしで)おいしく感じられる味を見つけてください。いつもの半分くらいの塩分%から試して調整するのがおすすめ。
3.ご飯の代わりになる味付け(塩味つけない)
栄養面でお米の代わりになるのではなく、口中調味するうえでご飯の代わりになる、味のついていない何か、という意味です。
これってふだんから多くの方がしている食べ方ではないでしょうか。
たとえばお店でトンカツ定食を食べるとき。ソースをかけたトンカツとご飯をいっしょにもぐもぐするように、トンカツと千切りキャベツだけをもぐもぐすることもありませんか?それそれ。
切っただけ、ゆでただけ、蒸しただけ。味付けしないので気が楽です。
3つの味付けがあれば、おかずから先に食べられる
まずは『2. ご飯のおかずにならないおかず』や『3. ご飯の代わりになるおかず+1. ご飯のおかず』を先に食べてから、
そのあとに『1. ご飯のおかず+ご飯』を食べる。
ひとことでいうと、口中調味を盛り込んだコース食べですね。
おかずを先に食べるように言われたので、やってみたけどダメだった、続かないムリ。という方は、味付けを変えればおいしく続くかもしれません。
本日のスペシャル
写真は鎌倉文化交流館の、鎌倉で見つかった中国の青磁と白磁の展示で撮影したもの。会期は終了しています。
現在は、「掘り出された鎌倉の名品」という展示が開催されています。(2020年8月8日~11月28日まで)行かねば。
わたしこれがいいな・・
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