さいきん幻滅することはありましたか?
幻を滅すと書いて「げんめつ」。なんともかっこいい響きだとわたしは思うのです。
着流しの片岡仁左衛門が、刀をさやにおさめながら見得を切るところを想像していただければ!(←歌舞伎ファン)
デジタル大辞林によると[げんめつ]幻滅とは:
期待やあこがれで空想し美化していたことが現実とは異なることを知り、がっかりすること
幻滅時のわたしの様子:
(一方的な)期待やあこがれで(うっかり)空想し美化していたことが現実とは異なることを(幸運にも)知り、(自分の思うようにならないことに一瞬)がっかりすること
現実とのギャップの大きさにもよりますが、幻滅するとつらいですよね。ガックリして相手に憤慨してみたところで認識が間違っていたのは自分ですし。
でもどこかすっきりしませんか?
すうっと我にかえり、憑きものが落ちたように。
頭がクリアになって、肩の荷がおりたように。
部屋にたまっていた不要品をゴミに出した朝のように。
幻滅して良いことなんてあるの?
1.行動できる
幻滅すること=現実を見ること・知ること。すなわち、現実に則した行動を取れるということです。
2.人間関係がよくなる
幻滅するのは自分の期待と空想が呼んだ認識間違いである、と意識すると、ひとに優しくなれます。
人間関係がよくなるといっても誰とでも仲良くなれるという意味ではなく、あなたがラクになれるという意味です。
目の前のひとを「そのひと」として認め、受け止め(必ずしも受け入れるわけではありません)、自分がするべき行動をする。
わたしはこれだけで、仲良くしたいひととは(ときにはすぐに、ときにはゆっくりと)仲良くなることができ、ご縁のなかったひととはすうっと離れることができました。(すべて辞書で幻滅という言葉をひいたおかげ 笑)
3.欲しいものが手に入る
何かに幻滅したのは、期待をしていたから。期待に応えてくれないのなら、あなたに必要なものはそこにないのかもしれません。探すなら別の場所なのかもしれません。
4.自由になる
幻は心と頭の貴重なスペースを取りますし、エネルギーを食います。さっさと幻滅して、空いたスペースでせいせいと深呼吸したり、新しいアイデアを楽しんだり、自由に遊ぶのが吉。
5.おもしろい
「ひえ~。自分が思ってたのと違う!」 これってそもそも究極のおもしろいことではないでしょうか?
じょうずに幻滅するコツ
1.小さく、ひんぱんに幻滅する
ささいなことに幻滅している自分をキャッチしたら、スルーせずに立ち止まって「よかったな」と言いましょう。(わたしの場合はそういうとき片岡仁左衛門が登場してくれます)
内容を確認したらさらっと流して次にすすむのもよし。自分が何にどんな期待していたのか、それはなぜか、どうしたいのか考えるのもよし。
2.誰にでも・何にでも幻滅していい
幻滅に聖域はありません。特別な人や概念にもどんどん幻滅しましょう。
3.自分にも幻滅していい
自分に幻滅したら、どんな自分でも、そのつど自分を受け入れることで、自分のことがさらに好きになりますよ。
幻滅してもらうのも大切
あなたは優しくて察する性格ですか?「これをしたら/しなかったら幻滅されるかな?」と、自分の行動に規制をかけたり、自分よりも相手の期待や要望に合わせてしまいがちならば!あえて
「今日のところは小さく幻滅してもらうかな」と、あなたの都合を優先させてみてください。
まったく幻滅されないかもしれないし、おおいに幻滅されるかもしれません。そこのところはわかりません。幻滅後の展開を楽しみに。
長く大切にしたい関係ならばなおさら、小さく幻滅してもらって本当のあなた(の一面や都合)を知ってもらいましょう。ラクになりますよ。わたしはこれで人間関係が劇的に良くなりました。
幻滅を感じることがあったら、ぜひ幻から解放された自由を味わってみてください。
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