お腹が痛いとき、これをしたら痛みが止んだ、とか、こうすれば痛くなくなる、という話ではありません。

何十年選手の慢性膵炎患者だったわたし。自己免疫性。親戚にも同じ病気ありの遺伝性。

一生のおつきあいと思っていましたが、去年とつぜん自然寛解してまいました。ドクター驚愕。本人だってびっくりです。

膵炎が治る5年くらい前、あることを知りました。その知識のおかげで、膵炎の激しい痛みに耐えているときでさえ、心があんまり落ち込むことがなくなったのです。この記事にはそのことを書きます。

わたしは元ベテラン患者です。医師でも専門家でもありませんので、記事で専門的な内容は解説しません。

ご興味おありの方は、最後のセクションにリンク集がありますのでご覧ください。

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慢性膵炎でお腹が痛いときは、炎症が起こっているとき。というのは膵炎もちの方はご存じだと思います。

みぞおちがお腹が背中が脇腹が(なんてもんじゃなくて首が頭が顔が耳が!どこもかしこも)痛いとき、

痛みという身体的なつらさを感じるだけでなく、精神的につらいのです。絶望と悲しみを感じる。なぜか。

だって、痛みを感じるということは、炎症が起こっているということ。

炎症が起こっているということは、炎症により膵臓が傷ついて、膵臓の機能が少しずつ失われているということ。

膵臓は再生しない臓器。失われた機能が戻ることはないのです。

またさらに傷ついて小さく縮んでしまったわたしの膵臓。

痛みが起こるたびに膵臓が傷ついて機能が失われていくことを悲しみ、元に戻ることはないことに絶望し。

痛みのしんどさだけでない。喪失体験なのです。

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だったのですが、ある日こんなことが発覚。

痛みを感じるからって必ずしも炎症が起こっているとは限らない(なぜかというとABCDE)。のだそうです。

知らなかった!

知ってました?わたしは知らなかった!(何十年選手だから何人ものドクターに会ったけど、聞いたことないそんなこと)

ああびっくりした。

それ以来(膵臓セットとわたしが呼んでいる)例の痛みに七転八倒しているときも、

(いまわたしが痛みを感じているからといって炎症が起きているというわけではないかも。てことは

わたしの膵臓がいま傷ついて機能が失われていってわけでもないかも)

心が軽くなったのですよ。

いまわたしが耐えているのは痛み。必ずしも炎症とは限らない。よって膵臓の機能が喪失したかどうかはわからない。だから喪失体験することない。いまわたしが悲しむ必要は、ない。

この気持ちのシフト、ほんとに助かりました。

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では、痛みを感じるからって必ずしも炎症が起こっているとは限らない、という知識はどこで仕入れたの?

かというと。

Mission Cure(ミッション・キュア)というアメリカ合衆国の非営利団体がやっている YouTube チャンネルです。

アメリカのすごい大学病院とかの膵炎の専門医や膵炎を専門的に研究している医療従事者がじゃんじゃん出てきてしゃべったりウェビナーしたり、とにかく充実しています。

Mission Cure の YouTube チャンネル
Mission Cure のホームページ

痛みの仕組みを説明したビデオいくつか

Pancreatitis and Chronic Pain by Dr. Tonya Palermo
Pancreatitis Pain A Medical Approach with a Patient Focus
How Stress Impacts Pancreatitis | Patient Education Webinar

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それだけです。

こうすれば病気が治ります、という記事でもないし、

こうすれば痛みが治まります、という記事でもありません。

だけど希望と可能性は心のどこかにそっと置いておいてよいと思うし、

日々あれこれ勉強しているうちに何かを見つけて気持ちのシフトが起こることだってあります犬も歩けば棒に当たるし。

どうぞ心身たいせつに。

しんどい方は、なんでもかんでも人にやってもらいましょう。(難しいと思いますが、なるべく。わたしも助けを呼ぶの苦手なのでわかります。。)

 

die-hard

 

本日のスペシャル

一日一新:初めてお話した方
一日一冊: Michael Breus「The Power of When」少々。